「コウモリ駆除を業者に頼むと、いくらかかるの?」
「屋根裏から音がするけれど、高額請求されそうで相談しにくい⋯」
夜になると屋根裏から羽音が聞こえたり、ベランダに黒いフンが落ちていたりすると、コウモリが住み着いている可能性があります。
しかし、コウモリ駆除の料金は一律ではありません。通気口を1箇所ふさぐ程度なら数万円で済む一方、屋根裏の清掃や複数箇所の封鎖まで必要になると、20万円を超えるケースもあります。
この記事では、コウモリ駆除の費用相場を被害場所や作業内容別に紹介し、料金を抑えるコツや業者選びのポイントまで解説します。
コウモリ駆除の費用相場|場所・被害レベル別の料金目安
コウモリ駆除の費用は、侵入している場所やフンの量、ふさぐ隙間の数によって変わります。
| 被害状況 | 費用の目安 | 主な作業 |
|---|---|---|
| ①通気口や軒先の一部 | 1万円から5万円 | 追い出し・侵入口の簡易封鎖 |
| ②屋根裏や天井裏 | 5万円から30万円以上 | 追い出し・清掃・消毒・複数箇所の封鎖 |
| ③高所作業が必要 | 通常料金+3万円から25万円ほど | 高所作業車・足場設置 |
①通気口や軒先などピンポイントの駆除費用:1万円から5万円
換気扇フードや通気口など、侵入箇所が1箇所に限られている場合は、1万円から5万円ほどが目安です。
主な作業は、忌避剤を使った追い出しと、金網やパンチングメタルを使った侵入口の封鎖です。手が届きやすい場所なら、1時間から3時間ほどで終わる場合もあります。
マッチングサイトでは1万円を下回る料金が表示されていることもありますが、表示価格に封鎖作業や周辺調査が含まれているとは限りません。
見えている穴だけをふさぐと、近くにある別の隙間へ移動する場合があります。依頼時は、周辺の屋根や外壁も一緒に点検してもらいましょう。
②屋根裏・天井裏の本格的な駆除費用:5万円から30万円以上
屋根裏や天井裏に住み着いている場合は、5万円から30万円以上かかることがあります。
追い出すだけではなく、フンの回収、消毒、消臭、複数箇所の封鎖まで必要になるためです。天井にシミがある、室内まで異臭が漂うといった状態では、15万円を超える見積もりも珍しくありません。
さらに、断熱材へ糞尿が染み込んでいると、汚れた部分の撤去や交換費用が加わります。天井板や木材まで傷んでいれば、駆除とは別に修繕工事も必要です。
被害を長く放置するほど、清掃範囲と封鎖箇所が増え、費用が数十万円まで膨らみやすくなります。
③高所作業や足場設置が必要なケース:追加10万円から25万円
屋根の頂点や3階部分など、通常のハシゴでは届かない場所では、高所作業費が追加されます。
高所作業車を使える現場なら、車両費として3万円から5万円ほどで対応できる場合があります。一方、建物の周囲に足場を組むと、範囲によっては10万円から25万円以上かかります。
近いうちに外壁塗装や屋根修繕を予定しているなら、同じ足場を使ってコウモリ対策も進められないか相談してみてください。
なぜ料金に差が出る?コウモリ駆除の見積もりを左右する変動要因
同じ広さの一軒家でも、見積もり金額が同じになるとは限りません。
要因①侵入口の多さと小さな隙間を見つける難しさ
コウモリは体を平らにして小さな隙間へ入り込むため、侵入口をすべて探すには建物全体の点検が欠かせません。
築年数が経った住宅では、瓦の下、軒天、外壁の継ぎ目、配管まわりなどに複数の隙間ができている場合があります。
封鎖料金を1箇所ごとに計算する業者では、侵入口が増えるほど見積もりも高くなります。
見積書では、封鎖する場所と箇所数を写真付きで説明してもらいましょう。「侵入口封鎖一式」としか書かれていない場合は、作業範囲を確認してください。
要因②糞尿による汚染範囲と修繕費用
フンが一部に落ちているだけなのか、断熱材や天井板まで汚れているのかによって、清掃費用は変わります。
長期間住み着かれると、同じ場所にフンが重なり、乾燥した粉じんや強いニオイが広がります。ダニなどが発生していれば、清掃だけでなく殺虫処理も必要です。
消毒後も獣臭が残っていると、コウモリがニオイを頼りに戻るおそれがあります。業者へ相談する際は、一般的な消毒だけでなく、汚れやニオイを分解する酵素系消臭剤を使うか確認してみてください。
要因③繁殖期や冬眠期など作業時期の制約
コウモリの活動状況によっては、すぐに追い出しや封鎖を進められない場合があります。
子育て中に飛べない子どもを残して親だけ追い出すと、屋根裏で死んでしまうおそれがあります。冬眠中もコウモリが外へ出にくいため、閉じ込めないよう慎重な確認が必要です。
夜間や土日祝日の緊急対応では、割増料金を設定している業者もあります。音が気になる場合でも、緊急性が低ければ通常時間帯の調査を選ぶほうが料金を抑えやすいでしょう。
現地調査を受けたうえで、その時期に追い出せるのか、応急処置にとどめるのかを聞いてくださいね。
コウモリ駆除の費用を安く抑える5つのコツ
必要な清掃や封鎖まで削ってしまうと、再発してかえって高くつきます。ここでは、施工内容を落とさずに総額を抑えるコツを紹介します。
コツ①物音やフンに気づいたら早めに調査を頼む
被害が通気口や軒先の一部に限られているうちなら、数万円程度の施工で済む場合があります。放置すると屋根裏の奥へ移動し、フンの清掃や断熱材の交換まで必要になりかねません。
夜中に物音がした、同じ場所へフンが落ちているといった変化があれば、一度調査を受けてください。
調査を頼んだからといって、その場で契約する必要はありません。被害状況と必要な作業だけでも確認しておけば、依頼する時期を決めやすくなります。
早期発見は、追い出しだけでなく、建物の修繕費を増やさないためにも大切です。
コツ②2社から3社の相見積もりを取る
コウモリ駆除を依頼するときは、2社から3社の現地調査と見積もりを比べましょう。
総額だけではなく、追い出し、封鎖、フン清掃、消毒、保証がそれぞれ含まれているかを確認します。
一方の業者だけが高い場合でも、封鎖範囲や保証期間が広ければ、単純に割高とは限りません。逆に安くても、追い出しだけで封鎖が含まれていなければ再発するおそれがあります。
同じ作業条件にそろえて比較すると、価格差の理由が見えやすくなります。
コツ③足場以外の作業方法を相談する
足場代が高いと感じたら、高所作業車や高所用ハシゴで対応できないか聞いてみましょう。
道路幅や敷地の広さによっては、高所作業車を置けない場合もあります。それでも、建物の一面だけ足場を組む、屋根工事と同じ時期に施工するなど、費用を抑えられる場合があります。
足場が本当に必要な現場で無理に省くと、転落事故や施工不良を招きます。安さだけを優先せず、安全に封鎖できる方法のなかで比べてください。
コツ④自社施工かどうかを確認する
問い合わせ先と施工会社が別の場合は、現場へ来る業者名や保証の窓口を確認してください。
紹介会社を通した依頼が必ず高いとは限りませんが、施工会社へ直接依頼したほうが料金体系を確認しやすい場合があります。
自社施工の業者なら、調査した担当者と施工スタッフの間で情報が共有されやすく、再発時の連絡先も明確です。
会社名だけで判断せず、誰が調査し、誰が施工し、どこが保証するのかまで聞きましょう。
コツ⑤火災保険の補償内容を確認する
コウモリの追い出し費用は、一般的に火災保険の補償対象にはなりません。
ただし、台風で屋根が壊れ、その破損箇所から侵入された場合などは、屋根の修繕部分が補償される可能性があります。
適用範囲は契約内容や被害原因によって変わるため、工事前に保険会社へ確認してください。業者には、破損箇所の写真や見積書を分けて作成できるか相談します。
「必ず保険金が下りる」と断定して契約を迫る業者には注意してください。
自分でコウモリ駆除は可能?DIYの費用と限界
手の届く通気口なら、自分で追い出せそうに見えるかもしれません。しかし、法律上の制限や閉じ込め事故を考えると、できる範囲は限られます。
ポイント①忌避剤や金網の購入費用は3,000円から
忌避スプレー、金網、手袋、マスクなどをそろえる費用は、3,000円から5,000円ほどです。
忌避剤はコウモリを一時的に遠ざけるものであり、侵入口をふさがなければ、ニオイが薄れたあとに戻ってくる場合があります。
超音波機器も販売されていますが、設置場所や建物の構造によって届き方が変わります。機器だけで屋根裏のコウモリを完全に追い出せるとは限りません。
DIYは、室内へ迷い込んだ個体を外へ誘導するなど、応急的な対応として考えてください。
ポイント②許可のない捕獲や殺傷は禁止されている
日本に生息する野生のコウモリは鳥獣保護管理法の対象であり、許可なく捕獲したり殺傷したりする行為は原則禁止です。
粘着シートで捕まえる、毒餌を置く、飛べない状態にして処分するといった対応は避けてください。
自宅へ入った場合も、捕まえて処分するのではなく、窓を開けて外へ出るのを待つなど、傷つけずに追い出す方法を選びます。
違反すると刑事罰の対象になる可能性があるため、捕獲が必要な状況では自治体や専門業者へ相談してください。
ポイント③中に残したまま隙間をふさぐ危険がある
コウモリが屋根裏に残っている状態で侵入口をふさぐと、壁や天井のなかで死んでしまうおそれがあります。
死骸が回収できない場所に残ると、腐敗臭や虫が発生し、壁や天井を開けて処理しなければならない場合もあります。
また、目立つ穴をふさいでも、ほかの隙間が残っていれば再び侵入されます。高所での作業は転落の危険もあるため、屋根や2階以上の外壁へ自分で登るのは避けてください。
追い出した時間や個体数を確認できない場所では、封鎖まで業者へ任せるほうが安全です。
失敗しないコウモリ駆除業者の選び方
見積もりが安くても、侵入口が残っていれば再発します。料金とあわせて、調査方法や保証内容も確認しましょう。
①再発保証の期間と対象範囲を書面で確認する
保証期間だけではなく、どのような再発が無償施工の対象になるのかを確認してください。
「最長10年保証」と書かれていても、施工した穴からの再侵入だけが対象で、新しくできた隙間は対象外となる場合があります。
増改築や外壁工事をおこなうと保証が終了することもあるため、条件まで読んでおきましょう。
口頭説明だけで済ませず、保証期間、対象箇所、連絡方法が書かれた保証書を受け取ってください。
②屋根裏や天井裏まで現地調査するか確認する
屋根裏から音やニオイがする場合は、点検口から内部を確認してもらいましょう。
外から建物を眺めただけでは、フンの量や断熱材の汚れまではわかりません。内部を確認せずに高額な清掃費を提示された場合は、その根拠を聞いてください。
優良な業者は、侵入口、フン、汚れた断熱材などを写真に撮り、どの作業が必要なのか説明します。
被害写真を見せず、「今日契約しないと危険」と強く迫る業者とは、その場で契約しないでください。
③見積書に作業内容が細かく書かれているか確認する
見積書には、追い出し、封鎖、清掃、消毒、消臭、廃棄処分などの内訳が必要です。封鎖については、「何箇所をどの資材でふさぐのか」まで記載されていると比較しやすくなります。
「駆除工事一式」とだけ書かれている場合は、追加料金が発生する条件や、作業に含まれない範囲を聞きましょう。
コウモリ駆除の相場・費用に関するよくある質問【Q&A】
Q:市役所に頼めば無料で駆除してくれますか?
多くの自治体では、個人住宅に住み着いたコウモリの追い出しや封鎖工事を直接おこなっていません。
自治体によっては、鳥獣保護管理法に関する案内や、相談窓口、地域の駆除業者を教えてもらえる場合があります。
補助金の有無も地域ごとに異なりますが、住宅のコウモリ駆除に使える制度は多くありません。
Q:駆除したあとにコウモリが戻ることはありますか?
追い出しただけで侵入口が残っていれば、同じ場所へ戻ってくる可能性があります。
再発を防ぐには、コウモリが屋外へ出たことを確認してから、屋根や外壁の隙間を物理的にふさがなければなりません。
施工時は、現在使われている侵入口だけでなく、その周辺にある入り込めそうな隙間も点検してもらいましょう。
消毒や消臭の範囲、再発保証の条件も契約前に確認してください。
Q:コウモリのフンを自分で掃除するのは危険ですか?
乾燥したフンをほうきで掃くと粉じんが舞うため、素手やマスクなしでの掃除は避けてください。
フンには細菌や真菌、ダニなどが付着している可能性があります。量が少ない場合も、使い捨て手袋と適切なマスクを着け、霧吹きなどで湿らせてから回収します。
大量に堆積している場合や、屋根裏など換気しにくい場所では、自分で無理に掃除しないでください。
乳幼児や高齢者、呼吸器疾患がある人が暮らす家では、専門業者へ任せるほうが安全です。
Q:賃貸マンションでは誰が費用を負担しますか?
外壁や通気口など建物側の隙間から侵入した場合は、まず大家さんや管理会社へ連絡してください。
建物の経年劣化や構造上の問題が原因なら、貸主側が対応するケースがあります。
入居者が業者を呼んで先に施工すると、費用を請求できない場合があるため、自己判断で契約しないようにしましょう。
フンや侵入口の写真を撮り、発見した日時や物音がする時間帯も伝えると状況を説明しやすくなります。
Q:コウモリ駆除の作業時間はどのくらいですか?
通気口1箇所ほどの軽い被害なら1時間から3時間、屋根裏全体の施工では半日から2日ほどが目安です。
大量のフン清掃や断熱材の撤去、複数箇所の封鎖が必要になると、数日に分けて作業する場合があります。
足場を組む現場では、設置や撤去を含めて3日以上かかることもあります。
見積もり時に、作業日数だけでなく、在宅が必要な時間や薬剤使用後の換気時間も確認してください。
まとめ~コウモリ駆除の相場と作業内容を比べて依頼しよう~
コウモリ駆除の相場は、通気口や軒先の一部なら1万円から5万円ほど、屋根裏全体の清掃や封鎖まで必要になると5万円から30万円以上です。
金額が変わる主な理由は、侵入口の数、フンの量、高所作業の有無にあります。安い見積もりでも、封鎖や清掃が含まれていなければ、再発後にもう一度費用を払うことになりかねません。
また、糞尿による天井板や柱の腐食を放置すると、将来の売却時に建物の不具合として扱われる場合があります。駆除費用だけではなく、住宅を傷めないための修繕やメンテナンスとして考えることも大切です。
まずは2社から3社へ現地調査を依頼し、追い出し、侵入口封鎖、清掃、消毒、保証まで同じ条件で比べてみてください。
