「アルカリ電解水って家でも作れるの?」
「油汚れに使える自作スプレーの作り方を知りたい⋯」
キッチンのベタベタした油汚れや、ドアノブまわりの手垢を落としたいとき、アルカリ電解水が気になる方は多いです。
界面活性剤を含まない洗浄水として知られており、子どもやペットがいる家庭でも使いやすい掃除アイテムとして広がっています。
ただし、市販品のような「本物のアルカリ電解水」は、水を電気分解して作るものなので、自宅で同じものを作るには専用の生成器が必要です。
ネットでよく紹介されている作り方の多くは、セスキ炭酸ソーダや重曹を使った「アルカリ性の洗浄液」と考えるほうが自然です。
この記事では、アルカリ電解水の基本から、自宅で作れるセスキ水・重曹水の配合、掃除で使うときの注意点まで解説していきます。
アルカリ電解水とは?掃除に効く仕組みと特徴
アルカリ電解水とは、水を電気分解して作られるpH9〜12前後のアルカリ性の水です。一般的な洗剤と違い、界面活性剤を含まない点が大きな違いです。
油汚れや皮脂汚れは”酸性”の汚れなので、”アルカリ”の力でゆるめると、拭き取りやすい状態になります。
コンロまわりのベタつき、電子レンジ内の油はね、ドアノブの手垢などと相性がよく、日常掃除に取り入れやすい洗浄水です。
また、アルカリ電解水は水をベースにしているため、合成洗剤のようなぬるつきが残りにくく、拭いたあとがさっぱりしやすいです。
ただし、除菌まで期待するならpH値の管理が大切です。市販品はpH値が管理されているものが多い一方、自作品では濃度のばらつきが出やすいため、「自作したから市販品と同じ」と考えないほうが安全です。
自作できるアルカリ洗浄水の作り方
自宅で手軽に作るなら、セスキ炭酸ソーダや重曹を使った「アルカリ洗浄水」が扱いやすいです。
厳密には電気分解をしていないため「アルカリ電解水」ではありませんが、油汚れや皮脂汚れを落とす掃除用スプレーとして十分使えます。
作り方①セスキ炭酸ソーダを活用する場合
セスキ水は、水500mlに対してセスキ炭酸ソーダ小さじ1杯を混ぜるだけで作れます。スプレーボトルに水を入れ、粉末を加えてよく振れば完成です。
重曹よりもアルカリ性がやや強く、キッチンの壁、スイッチまわり、ドアノブ、手垢がついた家電まわりの掃除に向いています。
ちなみに「粉末を多く入れれば汚れがよく落ちる!」と思われがちですが、入れすぎると乾いたあとに白く残ることがあります。
基本の配合を守り、汚れが強いときは濃くするよりも、スプレー後に少し時間を置くほうが扱いやすいです。
作り方②重曹を活用する場合
重曹水は、加熱するとアルカリ度が上がり、油汚れに使いやすい洗浄液になります。
作り方は、鍋に水200mlを入れて沸騰させ、重曹小さじ1杯を加えて5分ほど弱火で煮るだけでOKです。このときアルミ製の鍋で煮ると黒ずむことがあるため、ステンレス製やホーロー製の鍋を使いましょう。
火を止めたら、しっかり冷ましてからスプレーボトルへ移してください。熱いまま入れると、やけどやボトルの変形につながるため要注意。
加熱した重曹水は、通常の重曹水よりも油をゆるめる力が強くなるため、換気扇やコンロまわりの掃除に向いています。
なお掃除後は水拭きで仕上げると、粉残りやぬるつきを避けやすくなります。
市販品・自作装置による「本物」のアルカリ電解水
本来のアルカリ電解水は、”水に電圧をかけて電気分解してアルカリ性に傾けた水”です。
セスキ水や重曹水とは作り方が違って、家庭で同じものを作るには「生成器」が必要になります。家庭用の生成器も販売されており、導入すれば水道水から掃除用のアルカリ電解水を作れます。
ちなみに市販のボトル入りアルカリ電解水だと、pHや品質が整えられているため、洗浄力が安定しやすいです。
不純物を抑えた水を使っている製品もあり、自作のセスキ水や重曹水より、濃さにばらつきが出にくいのも使いやすいところです。
アルカリ電解水を使った掃除テクニック
アルカリ電解水や自作のアルカリ洗浄液は、使う場所と汚れの種類を合わせると掃除がかなりラクになります。
キッチンの頑固な油汚れを落とすコツ
換気扇やコンロまわりの油汚れは、スプレーして”少し置いて”から拭くのが基本です。吹きかけてすぐこするより、30秒から数分ほど置いたほうが油がゆるみます。
汚れが強い場所は、キッチンペーパーやラップで覆ってパックすると、液が乾きにくくなります。
調理後の油がまだ温かいタイミングなら、汚れが固まりきっていないため、軽い力でも落としやすいです。
さらに効かせたいときは、40度から50度ほどのぬるま湯で作った洗浄液を使うと、油がゆるみやすくなります。ただし、耐熱ではないスプレーボトルに熱いお湯を入れると変形するおそれがあります。
ぬるま湯を使うなら、耐熱容器で作ってクロスに含ませるなど、容器にも気を配りましょう。
リビング・フローリングの皮脂汚れ対策
足裏でベタつくフローリング、手垢が気になるドアノブに使うと拭き取りやすくなります。
床に直接スプレーすると水分が残りやすいため、クロスに吹き付けてから拭きましょう。
ワックスがけされた床に使うと白っぽくなることがあるので、まずは端の目立たない場所で試してください。
なお窓ガラスの手垢やテーブルまわりの軽い皮脂汚れにも使えますが、自作のセスキ水や重曹水は乾いたあとに白く残る場合がありますので注意しましょう。
自作・使用時の注意点と失敗しないためのポイント
アルカリ電解水は水がベースですが、性質としては洗浄剤です。
自作したアルカリ洗浄液も同じで、手肌や素材に合わない使い方をすると、思わぬトラブルにつながります。
ポイント①手荒れを防ぐための対策
アルカリ性の洗浄液は油汚れを落としやすい一方で、手肌の皮脂まで落としてしまうことがあります。
セスキ水や加熱した重曹水を素手で長く使うと、乾燥やひび割れにつながる場合があるため、掃除の前に「ゴム手袋」をつけておきましょう。
またスプレーで使うときは、細かいミストが鼻やのどに入らないよう、顔の近くでは吹きかけないようにしてください。
キッチンや浴室などで広範囲に使う場合は、窓を開けるか換気扇を回しながら作業すると、においや刺激がこもりにくくなります。
万が一目に入ったときは、こすらずにすぐ流水で洗い流し、違和感が残る場合は早めに医師へ相談しましょう。
ポイント②使用してはいけない場所と素材
アルカリ電解水は、アルミ、銅、真鍮、革、ニス塗り家具、大理石、液晶画面には使わないでください。
| 使わないほうがよい素材・場所 | 起きやすいトラブル | 代わりの対応 |
|---|---|---|
| アルミ/銅/真鍮 | 黒ずみ/変色/腐食 | 素材対応の中性洗剤を使う |
| 革製品/ニス塗り家具 | ひび割れ/ツヤ落ち/シミ | 専用クリーナーを使う |
| 大理石などの石材 | 光沢落ち/シミ | 石材専用洗剤を使う |
| 液晶画面/電装部品 | コーティング剥がれ/故障/漏電 | 乾いたクロスや専用品で拭く |
なお初めて使う素材は、いきなり広い範囲に吹きかけず、まずは目立たない端のほうで試してください。変色やツヤ落ちがなければ、少しずつ範囲を広げて使うと安心です。
アルカリ電解水の作り方に関するよくある質問【Q&A】
最後に、アルカリ電解水や自作のアルカリ洗浄液について、よくある疑問を整理します。
保管期間や100均製品との違いなど、実際に作る前に気になる部分を確認しておきましょう!
Q:自作の洗浄液は何日くらい持ちますか?
自作のセスキ水や重曹水は、防腐剤が入っていないため、1週間から長くても2週間を目安に使い切りましょう。
作り置きして空気に触れる時間が長くなると、空気中の二酸化炭素と反応し、pHが少しずつ下がることがあります。
ボトルの中に空気が多い状態で長く置くと、洗浄力も落ちやすくなります。
Q:水道水ではなく精製水で作ったほうがよいですか?
精製水を使うと不純物が少ないため、pHは安定しやすくなります。ただ、日常掃除で使うセスキ水や重曹水なら、水道水でも十分です。
キッチンの油汚れや手垢を落とす目的なら、まずは水道水で作って問題ありません。
保管期間を長くしようとせず、短い期間で使い切るほうを優先しましょう。
Q:子どものおもちゃを洗っても大丈夫ですか?
界面活性剤を含まない市販のアルカリ電解水なら、おもちゃの拭き掃除にも使いやすいです。
ただし、子どもが口に入れるものは、最後にきれいな水で拭き取ってください。
自作のセスキ水や重曹水は、乾いたあとに粉状の成分が残ることがあります。
Q:100均のアルカリ電解水と自作品に違いはありますか?
100均のアルカリ電解水は、工場でpHを管理して作られているものが多く、自作品より洗浄力が安定しやすいです。
一方、自作のセスキ水や重曹水は、材料費を抑えてたっぷり使える点が魅力です。
毎日の床拭きやキッチンまわりには自作、濃度や使いやすさを重視したい場所には市販品と分けると使いやすいです。
「どちらが上」ではなく、掃除の場所で使い分ける考え方が合っています。
Q:重曹を煮出さず、水に溶かすだけではダメですか?
水に溶かすだけでも、軽い汚れやにおい対策には使えます。ただ、油汚れをしっかり落としたいときは、煮出した重曹水やセスキ水のほうが向いています。
換気扇やコンロまわりのベタつきには、少し手間をかけて加熱した重曹水を使うと差が出ます。
軽い掃除は通常の重曹水、油汚れはセスキ水か加熱重曹水と分けると迷いませんよ。
Q:カビ取りにも使えますか?
アルカリ電解水は、表面の皮脂汚れやぬめりを落とす掃除には使えます。ただ、黒カビの根まで落とす力は期待しすぎないほうがよいです。
浴室の頑固なカビには、カビ取り用の塩素系洗剤を使い、アルカリ電解水は日常の汚れ落としとして使い分けましょう。
まとめ~アルカリ電解水の作り方を知って掃除に活かそう~
キッチンの油汚れや手垢は落としにくい汚れですが、アルカリ電解水や自作のアルカリ洗浄液を使うと、掃除がぐっと進めやすくなります。
換気扇やコンロまわりのベタつきが強い場所は、少し時間を置く、ぬるま湯を使う、加熱した重曹水に変えるなど、汚れに合わせて使い方を変えると落としやすくなります。
一方で、アルミや革、液晶画面などには使えないため、「水が原料だからどこでも使える」と思わず、素材ごとの相性は必ず確認してください。
作り置きは長く残さず、肌や子どものおもちゃに触れる場所は水拭きで仕上げるなど、少しだけ丁寧に使えば、毎日の掃除に取り入れやすくなりますよ。

